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読了につき、とりとめないですが。
ネタバレよろしければ、つづきからどうぞです。
ネタバレよろしければ、つづきからどうぞです。
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面白かったです。それにこのお話、とても好き。
私小説のようでもあり、全くのフィクション・ファンタジーのようにも思える、不思議な感覚でふわふわして、それが妙に心地よかった。
登場人物はたったの二人(生きてる人間に限って言えば)、行動範囲は基本数メートルという、おそろしく限定されたシチュエーションで、二人のコミュニケーションのみを描いていくというこのお話。
地味といえば地味な気もするのですが、しかし終始わくわくしていたような……。
合間合間にちらちら見え隠れする、西尾作品の欠片みたいなものを見つけるのが楽しかったのかも。
でも、まずは、というかこれだけ書き留めれば満足なのですが、好きな部分を。
最大のカタルシスは何といっても、『僕』が『U』にお話をしてあげるシーンでした。
ズルをして先にこのくだりを読んでしまっていた私でしたが、きちんと順番を守ってここに辿り着いたら、最初に流し読みをしたときとは全然違う気持ち――感動に直面して、少し、泣きそうになりました。
肉体的にも精神的にもぎゅうぎゅうに押し込められていた主人公が、初めて誰かのために必死で何かを伝えようとする、その瞬間の、迸るような勢い、物語が生まれ出ようとする力に、強く強く感動したのでした。
ほとんど私小説として読んでいましたが、このシーンに至る頃には、御伽噺みたいな夢の物語にも思えていたかも。
物語が迸る瞬間。お話の生まれる場所。それを誰かに手渡すという、夢。
それに、たった一人のズタボロに傷ついた女の子に、「大丈夫だよ」って言うためだけに紡がれていく数多のお話なんて、とてもロマンチックです。
決定的におかしくても、大事なものが足りないままでも、それでもきっと楽しくやっていけるよ、幸せになれる、大丈夫だよ。
10年間、ずっとこのことを発信し続けてきた『僕』の始まりがここだなんて、いい話だよね。皮肉でなく。
これを皮肉でなく祈るように、そうだと信じたがる自分がいて、あー、そういう部分で私はこの作家さんに惹かれているのね……と照れくさくなったりしました。
確かにこれは、今でないと意味を持つことのできないお話なのかも。
このタイミングでこのお話が読めてよかった。またお話を「たくさん聞かせてくださいね」
*
で、欠片というか、既視感を覚える部分がね、楽しいよねっていう。
西尾作品は戯言とその外伝、りすか、刀、そして化物語くらいかな、読んでるのは。
全部網羅してるかたにはもっと沢山気付くことがあったんだろうなと思うと、ちょっと羨ましいな。
感情の欠落した大学生の男の子とか、女の子の首とそれを抱く人とか、ネグレクト・虐待の果てにモンスターに育った女の子と、それを忌み嫌う両親とか、とかとか。
何となく思い当たるものを見つけて、ふふと思う楽しさ。
これ、今までの著作がまずありきで、そこに至るように一から生み出されたお話だったりしたら……なんて逆回転の想像をしてみるのも楽しかったです。
*
「お話」をしてあげるお話って好きです。観用少女の「空を飛ぶ夢」とか。
小さい頃から寝物語をしてもらうのが(寝なくてもしてもらうのが)好きだったので、余計あのシーンが好きなのかもしれない。
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まだ読み終わってすらいないのですが、本当にひとことだけ、印象をメモ。つづきにしまいます。
冒頭と、あとはちらちらととばし読みをしただけなのですが、ちょっとメモしておこうかなと。
西尾維新、萌え。
(ここは化物語ファンとして、蕩れという言葉を使うべきかしら? いやいや、あれは暦とひたぎのための言葉だから)
それが最初に浮かんだ言葉だったというメモです。
これは、私小説と捉えていいのかしらね……と、ふんふんペラペラめくっているうちに、何だかこそばゆいような照れくさいような、ちょっとニヤニヤしてしまうような気持ちになりました。
ちゃんと読み終えたら感想も変わるのかもしれませんが、何だかそういう……頬杖をついて誰かの話を聞いてるような気持ち、かなあ。
*
ああ、あと、すいません、ネットで見かけてどうしても見たかった一文を探して、順番とばして最後のほう、読んでしまいました。
『死にかけの化物を助けてしまった偽善者と彼を愛してしまった吸血鬼の物語』
物凄く、ぎゅーっとなりました。
この物語にだけ、愛する、という言葉が使われていることに、胸をぎゅっと掴まれました。
他の物語だって愛を扱っていると思うのだけど、あの物語は、『愛してしまった』というひとつの出来事、言葉が……うーん、うまく言えないけど、代表として使われる物語なのだなと思ったら。
暦と忍……或いは、キスショットと最初の彼ってこともあり得るのかな。
西尾先生はどこかで、人間と吸血鬼の共存という言葉を使っていましたっけ?
人間でないものと人間が共に生きる物語。世界そのものと、心を交わす物語。鬼物語楽しみです!
(表紙画像の忍、素敵だったなあ……! 早くカラーで見たい。メリーゴーラウンドって、忍と組み合わせると、ちょっと切ないですね)
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お出かけ前の一言ネタバレメモ。
7/6
「お前が僕の事を嫌いだって言うなら――」
トドメとも言えるこの一言。撫子の気持ちが暦に全く(かどうか知りませんが)伝わっていなかったことが明らかになるこのシーン。
撫子自身が『気付いて欲しくなかった』から、伝える努力はしていなかった、頭の中で想うだけだった…というのもありますが、もう一つ、撫子が暦のことを本当には見ようとしていなかった、というのもあるんでしょうね。
あのアホ毛がどれほどの朴念仁であるかといえば、往来で目を見つめながら指さしで「I LOVE YOU」と宣言するくらいでないと伝わらない、というレベルですものね。もう、それぐらいしないとだめというね。暦のせいじゃないけどデコピンしたいですね。
撫子が本気で暦を手に入れようと作戦を練っていたら、分かったこと…なのかな。
で、それをやってのけたひたぎが、本当に彼の恋人になったと。
といっても、ひたぎはひたぎで、策を講じる暇も無く特攻をかけただけだと思うので、結論としてはまあ…運命の人ですなあという感想なのでした。
…あ、ひたぎの誕生日、明日だ!
7/3
名付け親が忍野だと仮定して、だ。
物事を煽るから扇ちゃん?
7/1
お友達の感想も出揃ってきて、読むのがとても楽しい。
まだあまり感想めぐりをしていないので、これは友人に限ったことでは無いのかも知れないけど、今回、撫子に対する感想に、その人となりが表れるのかなあと思いながら読んでいました。
撫子の、あの生きかたについて。
厳しく、それは駄目だ、そういうものだと思うけどと言う人もいれば、子供だけどいいところもあったと言う人も居て、その姿勢が何だか、その人の自分や他人への接し方の縮図のようでね。
私が、好きだなあって思ったり、凄いなあって憧れる、その人たちそれぞれのパーソナリティが、顕著に表れているように思えたのです。ニヤニヤしながら読んでしまう…大好き!
振り返ってみれば、撫子が自分の有様について自問自答を繰り返していたこの作品。
読みながら撫子に対して思った色々って、そのまま、自分への思いが映りこんでいるのかも。
何だか鏡のようですね。小説に限らず、物語ってそういうものだとは思うけど、囮は、特に。
やべ、ちこくギリー!いってきまーす!
あ、コメントへのお返事などは週末にゆっくりと…!いつもとろくてすいません!><
6/29
イメージかと思ったら写実画だった。
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「囮物語」ネタバレです。よろしければ続きからどうぞ!
「こよみおにいちゃん」
ファーストシーンのイメージでらくがきをがりがり。
この格好じゃないし、髪はあれだし、なんだけども、もう余りにも美しいイメージが頭の中にありまして。
……頭の中にしかないのがもどかしいのですが!ぐぬぬぬ
「彼女」を護っていた脆弱な屋根が吹き飛んで、か弱くも最強のかみさまが現れる。
うねうねと蠢く十万匹の蛇、涙も流れて混ざって分からなくなるほどの豪雨、壊れてしまったとびきり可愛い女の子。
大好きなひとが来てくれた歓喜と、その人に一番みにくい姿を晒す絶望の交差する瞬間、を、是非、アニメにしていただきたい…っ!
綺麗だろうなあ…シャフ度で振り向くんだろうな!
さて、今日もちょこっとだけ、思いつくままに覚え書きしてみます。
■「お前はいつもそんな風に
迷惑そうに。
撫子の気持ちは何となく分かります。
暦お兄ちゃんは、撫子にとっては素敵な「ぐうぞう」なのよね。
アイドルでも何でも、素敵な「ぐうぞう」は、振り向いたりしちゃ駄目なんだよね。
ただ、「暦お兄ちゃんみたいなの」に恋をしてた撫子だけど、それでも、彼を好きだって素直な気持ちは、きっとまだ微かに息づいている。
「やんでれ」撫子には惚れ直したけど、あのひたすらに可愛らしい撫子がサルベージされるのも楽しみにしています。
それにしても。神様になっちゃった撫子か。
ツイッターにも書いたけど、恋愛サーキュレーションの「神様ありがとう」辺りからスライドして育ったネタなのかしら。
西尾先生の、何ていうんでしょう、後から伏線とでもいいましょうかw 後から出た要素を取り込んで巻き込んでひとつのお話に紡ぎ上げていっちゃうやり方、すっごく面白いです。
なでこスネイクのオーディオコメンタリーなんかにも、伏線?ていうか?みたいなものがあるかしら。ちょっと聴き直してみるー!
■「してやられたわい、あの姪御気取りに――」
忍野扇は、忍野の本当の血縁てわけではなかったのですね。それに、どうやら人間でも無いような気配?
何が目的の、どういう存在なのかは分からないけど……上記の微妙に面白くなさそうな態度からして、忍と同じような存在ということなのかしら。
忍野忍と忍野扇で、姉妹というか何と言うか、そういう存在なのかなあ。
日本中に『忍野』姓の人(ていうか)がたくさん居たらどうしましょう。何かこう、隠し子がいっぱいいるみたいで、忍野ファミリー好きとしては何かこう……こう……忍野さんの尻軽!(言いがかり)
まあ、忍野さんから直々に名前を貰ったことがはっきりしてる忍はともかく、扇ちゃんはまだ自称だからねー。
忍野のあずかり知らぬ所でってことは無いにせよ、勝手に名乗ってるのも面白いかも。もえる。
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「囮物語」ネタバレです。よろしければ続きからどうぞ!
※一読しただけの、勢い任せの書き殴りです。
何はともあれ、まずはこの言葉を叫ばなければ始まりますまい。
続くーーーー!!!???
紙幅が尽きつつあるのを左手に感じながら、まさか、まさかと読み進めて、撫子の宣言で幕を下ろした今のこの気持ち……何と言ったらいいのかな。
うん、ゾックゾクする、ゾクゾクしてる、今!
かみさま、って。
本当にラスボスだ、なんて。
あの弱々しい少女が、何という禍々しい、美しい化物になってしまったことでしょうか。
……ああそうか、あの表紙の、世にも美しい撫子は、服や靴を、帽子を、そして花を撒き散らして、脱皮、してるんだ。
はっきり言って、惚れ直しました。
予告から察するに胸の痛くなるようなお話なのだろうなとは思っていましたが、それはあくまで、淡い初恋を失う甘い痛みであって、こんな、正面から心臓を貫かれるような血みどろの痛みだとは、欠片も思っていなかったのです。
「嘘つき。神様の癖に」
予告で見てからお気に入りのこの台詞が、案外軽い部分で使われているものだと笑っていたのですが、いやはや、とんでもなかったですね。
神様撫子はとんでもない嘘つき。自分さえも謀ることのできる――西尾作品繋がりで玖渚のお姫様の言葉を借りるならば――ハイエンドな嘘つき。
始まりは普通の女の子であった筈の撫子が、いつのまにこんな化物になったのか。
蛇に巻き付かれたときでしょうか。
否、やはり彼女にはそういう資質があったのでしょう。
或いは、あの年頃の不安定な女の子には、いつでも“向こう側”へと境界を飛び越えられる資質があるということなのかしら。とか言ってしまうと、一般論すぎて乱暴ですが。
(どうでもいいけど、今私、撫子の語り口調が伝染っているw 可愛くて薄暗くて大変よかったですね)
え?
と、撫子が改めて自分の手首の“シュシュ”を見た瞬間のゾクゾクが大好きです。
世界の白黒が反転するかのような、衝撃というよりは、裏返り、引っくり返り。
はじめまして撫子さんと言いたい。
今までの撫子も嘘では無いけど、氷山の一角とでも申しましょうか。
ずっと押し込め続けたドロドロしたものとひとつになった撫子は、それでもやっぱり、可愛い。とびきり可愛らしい声で、喋るんだろうなあ――と、どきどきしました。
そうそう、読んでいる間、ずーっと、撫子の声は頭の中で花澤香菜さんの声にアフレコされてました。予告映像を繰り返し見た成果でしょうか。エア・耳が幸せ。
撫でないで子さんも、おとなしい子さんも、かわいそう子さんも、困った子さんも、そしてキレ子さんも、大好き。
完璧に可愛らしくうじうじと鬱陶しい、やがて恐ろしき撫子さん。神様という化物になってしまった撫子さん、暦お兄ちゃんはどうやって助けてくれるのでしょう。
次のお話は時間が遡るようなので、ひたぎエンドが本当のエンドか…。くうう、楽しみ!!
さて箇条書き。
■「私を殺していいから、阿良々木くんは助けてあげてくれない?」
ひたぎーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!
ひたぎだ、ひたぎが!!
撫子変貌のときのゾクゾクとは正反対、ぐわっと胸が熱くなりました。
どうしてこう、この女は…!!
ひたぎについて話そうとすると、暦と同じ感じになってしまう私です。すなわち、こいつのことが、好きすぎる。
暦には、ひたぎしかいない。
月火ちゃんも言ってましたが、本当にそうなんだと思う。
「その子は阿良々木くんの宝物なのよ」
………!
いや、だから、声にならないってば!
本当にこの女は!(リピート)
盲信や盲愛では、ないのだと思います。勿論、博愛とも違う。
“そういう阿良々木くん”を丸ごと愛している、ただそれだけなのだと思う。
もう、なんか、あいしてる。
私が、ひたぎを(おまわりさんこっちです)。
そして、阿良々木くんの宝物って、忍だったんだねって思ったら、もう涙が出てきた。
たからもの。
いつか見せてやろうって言ってた――恋人に、見せてあげたんだ、暦。忍を、宝物って。
宝物なんだなというのはひたぎの見立てなのかもしれないけど、何にしても。
素敵な、幸せな響きですよね。
■「よかったの、たまたま可愛くて」
人間如きに
魔性じゃよ
今回はカッコいいほうの忍だった!
600、おっと失礼、大体500年、人の信仰を糧に生きてきた怪異の貫禄を感じます。
「儂の次に可愛い!」
うむ、可愛いもカバーしている!
や、でも今回忍に関しては、宝物ってのがね…一番印象的だったかもしれない。
■「可愛いだけの撫子ちゃんが悪いんじゃないの、ばーか」
どうしよう月火ちゃんの一言一言がもう小気味良いよ!
すっげえなあ、これは友達でなければ言えない暴言の数々ですよ。友達と思うからこそ、面倒を背負い込む覚悟が無ければ出ないよーこれはー。
いや、こんなの(勿論可愛いだけ、とかじゃなくて、一番言って欲しくないこと)友達に言われたら普通に凹んで多分恨みますけど!そしてそんな友達は、要るか要らないかで言ったらまあ、居ないほうがいいですけど!
でも、もしもこんな友達を作ってしまったら、一生愛してしまうな、きっと。
有り得ない、ぶっ飛ばしたいって思ったとしても、離れることなんか出来ないかもね。
え、それは友情じゃなくてマゾですか?え?そうなんですか?
これまた、井口裕香さんの声で脳内再生。こむちゃを毎週聴いてる成果と言えましょう。ゆかちー大好き!朗読してっ!
■「殺しに来たぜ――千石」
あらかっこいい!
奇跡の“かっこいい阿良々木くん”再びですか?さすが他キャラ視点(色々失礼ですよ)。
と思ったら大概危ない行動ばかりだったので、安心するやらがっかりするやら。つまりは通常運転です。
撫子に心臓を粉砕されるシーンは、見えてもいないのにえらい美人さんでした。
こっから半年で、最終決戦なのかー…。
花物語で高校を卒業したことを知っているので、どちらかといえば彼らが猶予期間のその半年、何して過ごす予定なのかのほうがよほど気になるわけですが。
あーさて、どうするんでしょう、楽しみ楽しみ!
長々とお付き合いいただきありがとうございます。ではとりあえずひとまず、もう一度読んで参ります。
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