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小ネタ、感想、語り等置き場。現在は化物語(腐気味)中心です。☆『終物語(下)』までネタバレ有りです☆
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「終物語(中)しのぶメイル」ネタバレ感想です。
ネタバレOKな方はつづきからどうぞ!


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……やば、超かっこいい。
阿良々木くんが……格好良かった……(ぼー)。
格好良かったというか……阿良々木くんの魅力が硬軟取り混ぜ、オンパレードでしたね。

コヨミスト(早速使う)(流石私の将来の夢・扇ちゃんだ!)の私にとってはもうたまりませんでした。全編、ヘブン状態でした(ダブピー)。

羽川の私服写メを見て何もかも投げ捨てて駆け付けて……なかった!w
戦場ヶ原を愛してた!
忍を愛して、憎んでた!

精一杯、考えて、精一杯、正直に、精一杯、嘘をつき、精一杯、誠実に、精一杯、不実に、たくさん、ぐちゃぐちゃ、ないまぜの心で頑張る阿良々木暦くんが、本当に大好きだと、改めて思えた一冊でした……泣きそう。

「じゃあお前様にとって儂って何?」
「あんまり深い質問をするな。それは四作くらいあとでテーマにするから」

『傾物語』で交わされたこの会話、えーと……1、2、3……4……5……ry……ちょっと時間がかかりましたが、答えが聞けて、嬉しい。
そしてその答えがとてもとても好ましいもので、ああ、だから私は阿良々木くんが大好きなのだと思いました。

愛憎だよって、それは、そうだろうなと思っていたことではあるのですが。
このシリーズ読んでたら全員分かるわいって話なのですが。
このお話の中で、阿良々木くんがようやっと言葉にした思いだからこそ、ぐっと心に迫るものがありました。

忍とのペアリングを切られ、初代くんに思いを見せ付けられ、二人の気持ちも理解できてしまい、自分の心も揺れ……それでも、「一緒に死ぬのは忍だ」と言い切るための、彼の心の拠り所。
戦場ヶ原を愛し、羽川に心酔し、八九寺を溺愛し、妹たちを命より大事だと思い……それぞれが本気のたこ足配線の男の子が選ぶ死に場所のありか。
それは――それこそ、聞かれて一言で答えてしまうような薄っぺらい見せられ方では、とても信じられない。
ひとつひとつの行動で見せられたからこそ、涙が出るほど彼を信じられるのだと思います。

フィクション小説に対しておかしな表現かもしれませんが……たぶんこれが、私の求める、“フィクションの中のリアル”なのだと思います。
一から十まで全部が嘘のお話に、私が入れ込んでしまう理由なのだと思いますあとやっぱ阿良々木くん超好みだから。(もろっとはみ出る)


ああ、面白かったー!
暦と忍の関係性という芯のテーマもよかったのですが、テンポも、伏線回収も、二人を取り巻くキャラも、ギャグも、きれっきれでしたね! さすが、趣味100パーセント再び!

では、細かいところを箇条書きで……。


■神原駿河

「何かしちゃったのかな」(wwwwwww)と思うぐらい出番のなかった神原師範!
ここまでの不在を吹き飛ばす素晴らしい活躍でありました!!

ギャグとシリアスにどーんとふり幅広く、ええっそこまで出来るの!?出来たね!そういえばね!!とうっとり。

『鬼畜ギャルソン、ハーフボーイをハフハフ』……か……。21巻……か……。
興味深いですね、いつかそんなパロをやってみたいものですよね、勿論、メメこよでな!!!(要らぬ餌が投げられた模様)
鬼畜ギャルソンね、オッケ把握!!!

……えっ、でも、ていうかさ、阿良々木くんって、ある意味人間と吸血鬼のハーフで……エピソードたんも……そして鬼畜とは……生死郎きゅん……?
あっ、トワコ気付いちゃった!このタイトルに隠されためたふぁーに気付いちゃった!!らめえ薄い本が厚く(その辺にしておけよ)

「言えばいいだろう、言えよ「重いって「阿良々木先輩と仲良くやっているところに今更「来られても困るって「蒸し返されてもウザいって「お前の気持ちは迷惑だって――

泣いた……。

「終物語(上)」でも羽川の「何度でも阿良々木くんを横取りする」に泣いたけれど……。

きみが言うのかと。
きみが、その言葉を。
それは、きみの心の一番深くにある、今でも全く癒えない傷口そのものだろうに。
それを外気に曝してまで、戦うのかと。(羽川の場合は、守るのか、と)

神原ったら、つらいだろうにいい子!って、単純に思ったわけではなかった。
凄いなとも思ったけど、同じくらい痛いなって思いました。剥き出しすぎて、同調してしまって、痛くて、泣きました。


■愛してる

本当このカップルすげえなー!ほんの数ページで持ってくもんなー!!
永遠とか絶対とかいう言葉を使おうとしないこの二人が、普通に続いていくんだろうなーって思わせるのが凄い。

変わらない愛などないから、終わらない為に変わり続けていく……。
うん、言葉にするととっても当たり前のことだけど、若年層向けの小説で、主人公カップルで、くっついちゃった後にほったらかしにならずにそれが描けているのって、凄いよ。

幸あれ……というか、大丈夫だなあこの子たちは……と本当に思う。
何か、尊敬すらしてるかもしれない、この恋人たちを。

「愛してる」
「愛してる」
って言い合ったあとの猫白の夜だったですか……うわあ……これはときめくなあ……!


■死屍累生死郎

かっこいい……か……?その名前……と思ってしまったことはさておき。

くそっショタで登場するなんて反則でござる!!!とまず萌えてしまってその後のシリアスな展開は予想できたろうよと、読みながら反省したことであるよ。
だ、だって、生死郎きゅん萌えるんだもん……。

実際、萌えキャラだと思いますよ……身の上といい歴史といい。
美形で一途で強くて、ねえ?ちょっと偏執的になっちゃってるところも、いい。はっこれがただイケ現象……?

誰がキスショット様に相応しいかっていったら、間違いなく彼なんだけど。
キスショットはキスショットのままではひとりぼっちで、幸せになれず。
彼女は、ちっぽけで愚かな高校生の影に封じられて名前も失くして、やっと絆を得たのでした。おしまい。

あるべきところに綺麗に収まらない、ろくでもないおとぎ話だけど、忍野忍が好きなので、私はこれがすき。


■臥煙伊豆湖

今回、阿良々木くんのセクハラにマジで引いていたことが何より心に残ってしまってすみません……可愛かったです。

伊「いや、こよみん……阿良々木くんは、ちょっと怖いよね、私も今回は驚かされちゃったなあ……」
影「先輩がびびっとる!?」
メ「阿良々木くんぱねえ!」
貝「流石は俺の弟子の彼氏」

みたいなやり取りを妄想した次第。

あと、ちょいちょい「阿良々木くんを死なせたらメメに怒られる」的なことを言うので、土下座しながら燃料を受け取りました。
へえ……メメは怒ると怖いんだ……へえ……阿良々木くんを死なせると怒るんだ……へえ……メメは怒るとry

まあ、普通に、自分の仕上げた仕事をぶち壊すなって話かもしれませんけどね!JKね!少ない餌で元気に育つよ!腐女子の妄想!


■エピソード

この子本当に6ちゃいなんだなー!って。
パパママのこと、その悲惨さを、乗り越えたり捨てたりしてあっさり語るのではなく、分かってない感じ……。
ギロさんのことも、別に意地をはるでもなく、正味の気持ちを話した印象ですね。

羽川のことを殺しかけた相手だから、阿良々木くんはフシャーってなるかな?と思ってたけど、それどころじゃないせいか、普通に対応してましたね。
まあ助けてもらったしね!
ちょっと…唇と敵の間に十字架で割り込むとか……さてはお前が鬼畜ギャルソンか……何そのかっこいい登場……。

あ、暦が普通の対応したのは、相手が子供だからというのもあるのでしょうね。
実際の年齢は知らないまでも、毒気を抜かれるってあったと思う。


ふー、とりあえずこんな感じで……

終物語(下)は千切り暦の続きからということで、あー!たのしみだけどー!春じゃなくてもいい!!来年とかでいい!!終わるのやだしこわいし!おなかいたいしー!!


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コメントありがとうございます!
お返事遅くなりましてすみません……!

続きからお返事です。お心当たりのある方はどうぞ~^v^






>6/1 はるたん様

いらっしゃいませ! コメントありがとうございます~!
物語シリーズお好きになられた方に来て頂いて、とっても嬉しいです!
面白いですよね~! キャラは皆魅力的だし、お話も、軽妙なようで深く重い部分もあり…原作小説もですが、アニメ版も、何度見ても新しい発見があります。
好きになるの、遅くなんかないと思います~! これからアニメのほうも盛り上がっていくと思いますし、是非ともどっぷり浸かっちゃってくださいませ!


>6/17 ともちん様

いらっしゃいませ! コメントありがとうございます~!
まあ! 光栄なお申し出、ありがとうございます!///
こんなのでよければどうぞ使ってやってくださいませ。出どころというか、こちらのアドレスを明記していただければ大丈夫ですので~!

大人八九寺、素敵ですよね! 飾りっけはなくとも内面から滲み出るような美しさを持った女性なんだろうなと思います。
アニメで、加藤さんの大人のお声で見られるのが楽しみでなりません……!


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「暦物語」感想というか、ネタバレしつつの妄想編です。
今朝、ツイッターにもメモ代わりに呟いたネタを、改めて。
■まとめてみた

「化物語」から「暦物語」までの、阿良々木くんとオカ研の関わりについて考えていたのですが。

“阿良々木くんのせいでオカ研のメンバーが全滅したのでボスが出張って災いの元である彼を破壊した”

ってまとめてみると、えらく燃えるな……と……。

勿論、阿良々木くんは彼らに害をなそうなんて考えていないけど、結果として、彼に関わったばかりに……っていうのがね……。
よりいいよね!!

阿良々木くんを中心に、しかし遠巻きに、くらやみが渦を巻いているような……台風の目というか、竜巻の中心というか。
とにかく、彼が周りの人や怪異を愛すれば愛するほど、くらやみが深く、濃くなっていくのですよね。
何それもえる!

朝のツイートでは興奮の余り、呪われし姫君などと……こやつ沸いておる……頭が……今もじゃ……。

阿良々木くんがお姫様なら、オカ研のメンツは騎士ですね。(ひたぎは王子様)
本当に優先しなければいけないことというのは、阿良々木くんの意志や安全とは別の所(残念ながら)に厳然としてあって、オカ研の人らもそれは分かっていて。
その上で、彼らなりのやり方で彼と関わって……結果。
くらやみの中心でそれらにまとわりつかれたような、まとわりつかれているくせにそれに気がついていないような少年を、そのままにしたわけですよね。

直接手助けした忍野と、間接的に守った貝木と、正面から見逃した影縫さんとでは、だいぶ関係に違いはありますが。
影縫さん辺りになると、阿良々木くんの意思を尊重しつつも、いざとなったら一思いにやったれや指令を式神に下してたわけですが。(この辺のシビアさは女性的だなあと思います)

それでも結局皆、阿良々木くんが彼の道を歩むことを止めなかった。
少しイレギュラーな存在である所の正弦は……関わったという程関わってないけど、忍野に準ずるってところでしょうか。

でも結局、それでは済まない所まで事態は進んでしまった、ので、最後の駒というか、あっち側の王将がお出ましになったと……。
刻んじゃったと……。

これで、どうやって「花」的な未来に辿り着くのやら……あれ、夢でしたとかじゃないよね。
忍が「いる」ように振舞ってるだけ、とかじゃないよね。怖いなー。

■ぼくのかんがえたさいきょうのかいけつさく

『忍野を探せ』って、生きてる?(設定的に)
だったら忍が探したらいいんじゃない!?
ほら、名前で縛られてる絆があるから血の絆とはいかないまでも駄目だー暦が死んだ瞬間キスショット復活で忍野忍じゃなくなるーあー…

さいきょうじゃなかった!

((5/23)……と思ったけど、先輩がキスショット復活は無いって言ってますね。んーじゃあ名前は残る?いける?)




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では、もう少し細かい感想をちまちまと……。
以下ネタバレです。
今回の作品のキーワード、『道』。
暦の周りの人たちが、どんな風にそれぞれの道を進むのか、或いは踏み外すのか。
そして阿良々木暦自身の道はどんな風に――どうなったんでしょう?

■こよみストーン――4月

……今回、サブタイトルが「こよみ○○」で統一されてるのがいいですね!
目次の眺めが可愛い……最後のほう急転直下でがくぶるですが。
こよみストーンだなんて、のっけから萌える!小さいこよみが入ってる琥珀か何かですかね(怖いよ)。

そしてのっけから可愛いぞ、阿良々木くんが!
あの後、どんな顔で廃ビルへ向かったのやら……。
忍野には流してもらえたのか、いじられたのか……次の話で『僕の失敗譚を聞くのが大好きと見える』とあることだし、これはいじられたんだろうなあ。

羽川が、4月の、羽川ですね。
猫物語黒のOPになぞらえるならば、まだまどろみの中に居る頃かな。
まあまどろんでいようが何だろうが超優秀な所はブレないのですが……これまた4月の暦が、彼女の完璧さ、容赦の無さに素直に鼻白んでいるのが印象的。

■こよみフラワー――5月

戦場ヶ原姫の言葉の切っ先が尖っていらっしゃる!針が振り切れてメーターの右下の辺りに張り付いてる感じ。
これ……ちょっとはしゃいでるんだろうな、とか、誰かと思い切りコミュニケーションとるのなんて、久々だったんだろうな、とか思うと、微笑ましいですね(他人事)。
仕方ないです、暦の反応が良すぎます。そういえば暦もはしゃいでいるね。
ああ可愛い。コミュニケーションスキル高くてコミュニケーション障害性高校生たちが可愛い。

それにしても、暦と忍野との応酬、こんなに大人と子供感あったっけ……。
何でしょう、ちょっとだけ切ないです。

■こよみサンド――6月

あの薄い本可愛かったな……買っておけばよかった。独り言です。

「めっ!」で色んな意味で色んなことを忘れそうになりましたが、八九寺のドヤ顔(ちょいちょい見えた)が小気味良かった。
というか、暦がドロッドロになってない(ツンドロ的な意味で)ゆえに、応酬がいい具合のところでとどまっているんだということは把握している……w

■こよみウォーター――7月

『道』の解釈が真面目というか……外れることを許されない、なんて表現が、神原らしいなと。
脇道も逃げ道もあると知った上で、生真面目に『コース』を走っていくんだね。

とはいえそこは我らが神原後輩、風呂場の鍵をがちゃがちゃやりだした時には、でかした!と快哉を叫びました。
風呂に入れたからにはやるよねー!当然の手順よねー!神原と一緒に闇雲にテンション上がった瞬間でした。

神原父母が好きなので、話に出てきて嬉しかったです。
しかも水鏡とは……存外、ロマンチック。オカルティックでもある。
駆け落ちした・オカルティックなご夫婦に、何てお似合いのエピソードかしら。

個人的には、“本当に遠江の顔が映っていた”説を推したいかな。
都から“遠”い“江”(湖)の水だったかもしれないじゃないですか。何かの間違いで。

でもそんなちょっとしたセンチメンタルを吹っ飛ばしてくれる神原ぱいトークが……好きだ!

■こよみウインド――8月

ギリギリだ!ギリギリですよ!撫子さんが“そろそろ”って感じですよ!(わくわくするな)
ちろちろ見える蛇の舌のような、予感……というか、予告?にざわざわしつつも、てんぱり怯え撫子はやっぱり可愛いなあ……さすが、可愛いだけで世間を渡ってきただけのことはある……唸らされたね!

貝木さん!阿良々木くんと仲のいい貝木さんじゃないか!
やっぱり、阿良々木くんは、忍野といるときよりも貝木といるときのほうがリラックスして見えるんだよな……友達としての相性は、絶対にいいと思います。
単純に立場の上だけで言うならば、味方、であるところの忍野には苦手意識を感じていて、敵、であるところの貝木には(死ねとか言ってますが、逆に言ったらそんなことを軽く言えちゃうくらい)気を許している――としたら、面白いですよね。

それで、貝木さんも可愛いもんだから、なんということでしょう、紙面に可愛い男子が二人も。
「そう言わずに」
「変な要求をすんな」
ここ好き……「お見通しだ」も何かねー!可愛いね!!

■こよみツリー――9月

火憐ちゃんが馬鹿で安心する……。頭の回転はいいのにねえ……馬鹿っていうか、警戒心ゼロモードなのですよね。
細々としたかけあいにはちゃんと対応するくせに、芯のところがすっぱーんと明快だから、本当気持ちいい子だよ……。
ああいう子が本当に単に馬鹿、だとやっぱりイラッとすると思うので……。やりすぎてるようでいいバランスなんだなーと思いました。
兄ちゃんにはこうだ、という対応が彼女の中で一貫してるんだろうなあと思う。
兄ちゃん相手なら馬鹿でいられる、みたいな感じかなあ。可愛いな。

9月モードの羽川さんが若干容赦なくて、好きですよ。

■こよみティー――10月

ティーってお前……可愛い……こよみティー……ください……

月火ちゃんが騙されてくれたのは、まあ、どっちにも?
お兄ちゃんがその場だけでなく、色々考えてしてくれた「お話」ってのに意味があったんでしょうなと。
ああ末っ子の甘えっ子面倒臭い。面倒くさ可愛い。

■こよみマウンテン――11月

きたーーーーー扇ちゃんきたーーーーーー!!!!!
何を話しているのか皆目わからん(正直)が、好きだ!扇ちゃん!

本当にこの子はイレギュラーな匂いがしますね。
なんというか、西尾維新作品のキャラクターではあるんだけど……西尾作品は西尾作品でも、他の作品の世界からひょいっと、この物語世界に入ってきたみたいな……物語の外から来たみたいな。

正体とか全く分かんないんですけど(正直)、彼女の分かんなさが好きですね。
あと鍵ちゃん(りすか)に似てるし(好き)。

あっ、撫子さまがリーチ!
『暦物語』の世界にも、だいぶ、影がさしてきました。

■こよみトーラス――12月

忍可愛い!ひたぎ可愛い!
大変なことになってた時期の暦にも、ひたぎの作ってくれた甘いお菓子とか、忍との他愛ないやり取りとか、そういうものがあって、よかった。

ほっとするお話……なのに……ラストの一文に、どうにも胸騒ぎを感じてしまう。
捨て身とか、無私とか……この作品の最後で暦に起こったことを思うと……いや、忍としては、もしもこの時点で何か思っていたとするならば、それは対・撫子のことだったのでしょうけれど……。
忍の愛は深くて美しい。
でも、どうかそこのところだけは暦にひきずられないでね、無私でいないでね、と切に祈る。

ていうか、忍、レギンスはいてんの!?何で!?あ、冬だからか……冬のおしゃれか……。
もしかして冬ガハラさんはレギンスはいてるのかも、それの真似かも。だったら可愛いのう。

はい。羽川さん、容赦抜きの皮肉一丁ー喜んでー。どうしよう、羽川をどんどん好きになるぜ……w

■こよみシード――1月

最近やっと余接ちゃんの不安定なキャラに慣れてきた気がするw
彼女は……結局、感情ってあるのかしら。あるって言ってたけど(羞恥心とか)。
アンドロイドに恋するお話みたいな、ロマンチックなような、空しいような、何とも右に左に揺れる心持ち。彼女のキャラと一緒ですね。

何も無い、けど、何も無い、であるために誰かが何かしてくれたっていう。

『化物語アニメコンプリートガイド』の櫻井さんのインタビューを思い出しました。
「彼には思いやりが見えるんですよ。(中略)
“行動力を伴う優しさ”が思いやりと言えるのではないでしょうか。(中略)
阿良々木くんに対する忍野のレスポンスはまさにそれで、120%思いやりで出来ています(笑)。
さり気なくて隙がないので相手は気付けないんです。無駄というより余計がない」

本当の思いやりは相手にすら悟らせないことかあ……。
理想かもしれないけど、それはちょっと寂しい気もします。思いやられたほうとしては。

■こよみナッシング――2月

この口絵。
横たわる影縫さんの目を覆う梅の枝……。
この本の中で一番好きな口絵です。そして、一番怖かった。
だって、死の匂いしかしないじゃないですか。弔いの支度のようではないですか。

美しい人は、桜ならぬ、梅に攫われてしまったのでしょうか。

怪異と常に一線を引いている忍野と貝木、に、対応するかたちでの影縫さんと阿良々木くん、はー、その発想はなかったわー(何だ急に)。
覚悟とか自覚とか、色々全然違うとは思いますが、なるほどなあと思いました。

暦が忍との馴れ初めを決して語ることはないように、影縫さんもまた、余接ちゃんとの馴れ初めを語ることはない。のでしょうね。

■こよみデッド――3月

……。
……どうしよう。

読み終えて最初に浮かんだ言葉がこれです。
えーとこれは……どうなったんです?一体何が始まるんです?
色々考えてみたんですがやっぱり分からないので(三度目)、阿良々木くん阿良々木くん、とおろおろしながら次回を待とうと思います。(花物語の未来があるっていっても、どこまでよりかかっていいものやら……。)

阿良々木くーん。

臥煙先輩、怖いなあ。
今回したことが怖いというより、これほど計り知れない人が、何と言うか、欲みたいなものが無いのが、本当に怖い。

神様みたいで、怖い。

阿良々木くん、ちゃんと帰ってきてね。

*

ということで、ぱーっと書いてみました。
全体的には、やっぱり暦可愛いなあ、好きだなあと改めて思いました。
だから余計、いなくなっちゃったらどうしよう、と、わりと本気で怖いです。

『間に何か挟まるかも』ってそれもう確実に外伝じゃないですかー西尾先生ーぎゃー


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「暦物語」読みました。
以下ネタバレ(ちょっとだけ)。
読み終わった後。
少しだけ手が震えていました。
え……、え、え、どうするの、これ。どうなるの。終物語まで、どうしていたらいいの、と。

あれはどこなの?あの子がいるってことはあの世なの?暦はどうなったの?忍は?忍は一緒じゃないの?

……ちょっとこの辺は混乱しすぎて全くまとまる気がしないので、後回しにしましょうかね……。
物凄く!面白いというかおいしい展開だな!と思っては、いる。

*

色々な予想がありましたが、全て阿良々木くんが語り手でしたね。
目次も見ずに読み出したので、次々現われる「こよみ○○」のタイトルが楽しくて可愛くて。
(はじめに目次で全てのサブタイトルを見ていたら、とてもじゃないけど平常心では読めなかったと思う)

全体としての、カタマリの感想としては、阿良々木くんに、久し振りに会ったなあって気持ちでした。

「化物語」を初めて読んだときの、何この子可愛い!って気持ち。
物語シリーズ、語り部が変わってもずっと阿良々木くんは物語の中心に居たはずなのに、不思議ですね。

本編でもちょくちょく触れられていることではありますが、あの子達は変わっていくから。
はじめの春の頃の阿良々木くんはもういなくて、それ自体はいいことのはずなのだけど、遠ざかっていくようで、少し寂しかったのかもしれない。

今回、吸血鬼に出会った春の阿良々木くんから、1年ぶんの彼を通しで?見ていたら、ああ、阿良々木くんはずっと阿良々木くんだったんだなあ、と、少しずつ成長しながら、でも根っこのところはちゃんと変わらずいるんだなあと思えて、ほっとしました。

西尾先生も著者コメントで『「終物語」の前にこの作品を書けてよかった』と仰っていましたが、私も、終わりの前に阿良々木くんをじっくり見せてもらえて、よかったです。

*

とりあえずのインプレッション!細々とした感想はまた別に書けたらいいなー。


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